目標未達のメンバーと行うリカバリー面談の進め方

目標未達が続くメンバーに対して、詰問のような面談を重ねてしまうと、本人はますます萎縮し、状況は悪化しがちです。必要なのは責任追及ではなく、次にどう立て直すかを一緒に考えるリカバリー面談です。本稿では、未達の原因を掘り下げつつ本人の意欲を保つ面談の進め方を紹介します。

なぜこの業務から始めるべきか

目標未達への対応を後回しにすると、本人の自信喪失が進み、離職につながることもあります。一方で、リカバリー面談は評価面談とは異なる位置づけで行う必要があり、両者を混同すると本人が「詰められている」と受け取ってしまいます。未達が発生した早い段階で、立て直しに焦点を当てた面談を行うことで、本人が状況を客観視し、次の行動につなげやすくなります。

具体的な手順

①面談の目的を「原因の追及」ではなく「立て直し」だと事前に伝える。面談の冒頭で目的を明確にすることで、本人の身構えを和らげます。

②未達の要因を、本人の努力不足と環境要因に分けて整理する。本人の力だけでは解決できない要因(担当案件の性質や外部環境など)がないかを一緒に洗い出します。

③次の期間で達成可能な、小さな目標を設定し直す。最初から高い目標を再設定すると、再び未達を繰り返すリスクが高くなります。

④達成に向けた行動を、週単位で確認する場を設ける。月に1度の振り返りだけでは軌道修正が遅れるため、短い間隔で状況を確認します。

⑤達成できた小さな成果を、その都度言葉にして伝える。小さな成功体験の積み重ねが、本人の意欲の回復につながります。

つまずきやすい点

リカバリー面談のつもりで始めても、話しているうちに「なぜできなかったのか」を問い詰める展開になりがちです。マネージャー自身が事前に質問の言葉を用意しておかないと、無意識に詰問口調になってしまうため注意が必要です。また、環境要因を探る際に、本人の努力不足を一切問わないようにすると、今度は本人の当事者意識が薄れてしまいます。原因を一方的に決めつけず、本人の話を聞きながら一緒に整理する姿勢を保ってください。

効果・まとめ

リカバリー面談を早い段階で行うことで、未達の状態が長期化する前に軌道修正しやすくなります。責任追及ではなく立て直しに焦点を当てることで、本人の意欲を保ちながら次の成果につなげることができます。

実体験:現場で困った場面とやってみたこと

自分が困った場面

「目標未達のメンバーと行うリカバリー面談の進め方」というテーマについて、最初からうまく対応できていたわけではありません。実際にこの場面に直面したとき、何をどう伝えればよいのか分からず、対応に迷った経験があります。頭では分かっていても、いざその場になると言葉が出てこないことがよくありました。

実際に使った言葉

「あの、もし可能であれば、なんですが…できる範囲でいいので、少し考えていただけたらと…」

今振り返ると、要点がぼやけてしまい、相手に何を求めているのかが伝わりにくい言い方だったと思います。

うまくいかなかった対応

遠慮がちな伝え方を続けた結果、意図が正しく伝わらず、対応が後回しにされたり、認識のズレがそのまま残ってしまったりすることがありました。かといって、はっきり言おうとすると今度は言葉がきつくなりすぎてしまい、相手との距離ができてしまうこともありました。曖昧に伝えることと、きつく伝えすぎること、どちらも関係を難しくする原因になっていました。

次に変えたこと

「相手への配慮を示す言葉」と「伝えたい内容」を分けて話すように意識を変えました。まず相手の立場や状況をねぎらう一言を添えたうえで、伝えたいことは要点を絞ってはっきり伝える。この順番を意識するだけで、相手の受け止め方が明らかに変わりました。

現場で使えるチェックリスト

現場で実践する前のチェックリスト
  • ☐ 相手への配慮を示す言葉を先に一言添えたか
  • ☐ 伝えたい内容を曖昧にせず、具体的に伝えられているか
  • ☐ 期限や優先度をはっきり伝えたか
  • ☐ 一方的な指示・命令口調になっていないか
  • ☐ 相手の立場や事情を尊重する姿勢を示せているか
  • ☐ 伝えたあとに、相手の反応を確認できているか

この記事を書いた人:ハル

40代会社員・二児の父。仕事や子育ての悩みと向き合いながら、AI活用やマネジメントについて、調べて試したことを発信しています。

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