部下のミスで顧客や他部署に影響が出ると、「なぜ確認しなかったのか」と責めたくなることがあります。しかし、直後に原因追及を始めると、報告が遅れたり事実が隠れたりする恐れがあります。
最初は被害の拡大を止め、その後に原因と再発防止を扱います。
初動の順番
- 何が起きたか、分かっている事実を確認
- 顧客・業務・安全への影響を抑える
- 関係者へ必要な報告をする
- 証跡を保全する
- 落ち着いてから原因を振り返る
法令違反、情報漏えい、安全事故などは、勤務先の報告手順を優先してください。
会話例(架空)
「まず影響を止めます。対象件数と送信時刻は確認できますか。顧客への連絡は私が担当します。落ち着いた後で、個人の注意力だけでなく、手順や確認方法も一緒に振り返りましょう」
原因を4層で見る
| 層 | 確認すること |
|---|---|
| 情報 | 指示やルールは明確だったか |
| 手順 | 確認工程や分岐が抜けていないか |
| 環境 | 時間、人員、ツールに無理がなかったか |
| 本人 | 知識・経験・判断に不足があったか |
再発防止の弱い例・強い例
- 弱い例:「次から気をつける」
- 強い例:「送信前に対象件数と添付ファイル名を別担当者が確認する」
避けたいこと
- 人前で叱責する
- 原因確認前に本人の性格や姿勢へ結びつける
- 管理職が修正を抱え込み、本人に経緯を共有しない
- 対策を増やしすぎて別の負担を生む
再発防止は、本人を責めることでもチェック項目を無限に増やすことでもありません。同じ条件で同じミスが起きにくい仕組みに変え、一定期間後に機能しているか確認します。
