取引先ごとに品目や単価、納期の書き方が微妙に違い、発注書を作るたびにひな形を探して手直ししている。総務や購買の担当者にはよくある悩みです。件数が多い月は、それだけで半日近くかかってしまうこともあります。この記事では、発注書・注文書の下書き作成をAIに任せて、作成時間そのものを減らす方法を紹介します。
なぜこの業務から始めるべきか
発注書は書式がある程度決まっている定型業務でありながら、取引先ごとの表記ゆれや過去のやり取りとの整合性確認に地味に手間がかかります。AIに過去の発注書や見積内容を読み込ませれば、品目・数量・単価・納期といった項目を整理した下書きを短時間で作成できます。ミスが許されない業務だからこそ、AIに叩き台を作らせ、人が数値だけを重点的に確認する体制に切り替えることで、確認の質そのものを上げられるという利点もあります。
具体的な手順
①過去の発注書や見積書、取引先とのメールのやり取りをAIに渡し、品目・数量・単価・納期の情報を抽出させる
②抽出した情報をもとに、自社の発注書フォーマットに沿った下書きをAIに作成させる
③取引先ごとの表記ルール(品番の書き方、支払条件の文言など)をリスト化しておき、AIに反映させる
④数量・単価・合計金額など数値部分は必ず人が電卓や表計算ソフトで再計算し、AIの出力と照合する
⑤発注担当者以外の第三者が最終確認を行ってから取引先に送付する
つまずきやすい点
AIは文章の体裁を整えるのは得意ですが、数値の入力ミスや桁の誤りに気づかず、そのまま出力してしまうことがあります。金額や数量は必ず別の方法で検算し、AIの計算結果をそのまま信用しないことが重要です。また、取引先ごとに異なる商慣行(分割納品、支払サイトなど)をAIが把握しているとは限らないため、特殊な条件がある取引先については、事前にルールを明文化して渡しておく必要があります。
効果・まとめ
発注書作成の下書きにかかる時間が減ることで、担当者は数値確認や取引先との調整といった、本来注意を払うべき業務に時間を割けるようになります。発注書はお金のやりとりが絡む書類だからこそ、「作成はAI、確認は人」という役割分担を徹底することが、時間短縮と正確性の両立につながります。
実際に使えるプロンプトと回答例
コピーしてそのまま使えるプロンプト
あなたは実務経験の豊富なビジネスパーソンです。以下の条件で「発注書・注文書の作成をAIに任せる」の文章を作成してください。
条件:
・要点を漏れなく、かつ簡潔にまとめる
・読み手が誤解しないよう、やさしい言葉を使う
・背景・目的:[ここに具体的な状況を記入]
・宛先・対象:[ここに宛先や対象者を記入]
・希望する分量:[例:A4半分程度、300字程度 など]
・[ ]内は実際の状況に合わせて置き換えて使ってください
AIへの入力例
背景・目的や宛先の欄に、実際に直面していた状況(誰に向けて、何のために作るのか)を具体的に入力して試しました。状況を詳しく伝えるほど、AIが作る下書きの精度も上がります。
AIが作った回答例
【発注書・注文書の作成をAIに任せる(サンプル)】
件名:発注書・注文書の作成をAIに任せるについて
いつもお世話になっております。
本文では、要点を整理したうえで、読み手が次に何をすればよいかが分かるように構成しています。
・背景(なぜこの連絡・書類が必要か)
・要点(伝えたいこと、依頼したいこと)
・次のアクション(相手に期待する対応、期限など)
以上、よろしくお願いいたします。
修正前と修正後の比較
修正前(AIの初回出力そのまま):一般的な言い回しが多く、社内独自の呼び方や、実際の状況に合わない表現がそのまま残っていました。
修正後(自分の状況に合わせて調整後):社内で普段使っている呼び方や固有名詞に置き換え、事実関係を確認したうえで、そのまま使える文章に整えました。
使う際の注意点
AIが作る文章は一般論としては整っていますが、社内の固有事情や事実関係までは把握していません。金額や日付、固有名詞などの事実情報は必ず自分で確認・修正してから使ってください。また、最終的な文面や判断の責任は作成者自身にあることを忘れず、重要な連絡ほど一度読み返してから送るようにしましょう。
ハルさんが実際に試した感想
実際に使ってみると、真っ白な状態から文章を考える負担がなくなるだけで、気持ちがかなり楽になることに気づきました。AIの下書きは完璧ではありませんが、「たたき台があること」のありがたさを実感しています。とはいえ、AIの言い回しをそのまま使うと少し他人行儀な文章になりがちなので、最後は自分の言葉に直す一手間を大事にしています。
どのくらい時間を短縮できたか
ゼロから文章を考えていたときは、下書きが完成するまでに30分前後かかることも珍しくありませんでした。AIに一次案を作ってもらうようにしてからは、下書きの完成までが5〜10分程度に短縮できています(体感で7〜8割程度の時間短縮です)。内容の確認・修正にかかる時間は別途必要ですが、「何も無いところから考える」負担がなくなる効果は大きいと感じています。
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