公開日:2026年8月22日更新日:2026年8月30日
取引先や金融機関からサステナビリティやCSRに関する取り組みの説明を求められる機会が増えていますが、「何を書けばいいか分からない」まま手が止まってしまう中小企業は少なくありません。社内の取り組みを整理し、報告書のたたき台を作る作業をAIに任せることで、着手のハードルを下げることができます。
なぜこの業務から始めるべきか
CSR報告書やサステナビリティに関する説明資料は、大企業のような専門部署がない中小企業ほど作成の負担が大きくなります。省エネ、廃棄物削減、地域貢献、働きやすい職場づくりなど、すでに行っている取り組みを言語化して整理するだけで十分な内容になる場合が多く、情報整理と文章化が中心のこの業務はAIとの相性が良いテーマです。
具体的な手順
①自社がすでに行っている環境・社会・地域貢献に関する取り組みを箇条書きでAIに伝え、カテゴリーごとに整理してもらう
②業界でよく使われるサステナビリティ関連のキーワードや項目立てをAIに調べさせ、自社の取り組みと対応づける
③整理した内容をもとに、報告書やウェブサイト掲載用の文章のたたき台をAIに作成させる
④数値で示せる実績(削減量、参加人数など)があれば渡し、根拠のある表現に修正してもらう
⑤完成した文章を経営層や現場担当者に確認してもらい、実態と異なる表現がないかチェックする
つまずきやすい点
AIは一般的なサステナビリティの模範文章を作るのが得意な反面、自社の実態以上に立派な表現にしてしまうことがあります。実施していない取り組みや誇張した数値を書いてしまうと、後で信頼を損なう原因になるため、必ず事実確認を行い、根拠のない表現は削る必要があります。また、業界特有の規制や開示ルールがある場合は、AIの一般知識だけに頼らず専門家に確認することも大切です。
効果・まとめ
報告書作成にかかる時間を削減できるだけでなく、自社の取り組みを整理する過程で、社内でも認識されていなかった強みが見えてくることがあります。取引先からの要請に受け身で対応するだけでなく、自社のアピール材料としても活用できるため、優先度の高いテーマといえます。
実際に使えるプロンプトと回答例
コピーしてそのまま使えるプロンプト
あなたは実務経験の豊富なビジネスパーソンです。以下の条件で「サステナビリティ・CSR報告書のたたき台作成をAIに任せる」の文章を作成してください。
条件:
・要点を漏れなく、かつ簡潔にまとめる
・読み手が誤解しないよう、やさしい言葉を使う
・背景・目的:[ここに具体的な状況を記入]
・宛先・対象:[ここに宛先や対象者を記入]
・希望する分量:[例:A4半分程度、300字程度 など]
・[ ]内は実際の状況に合わせて置き換えて使ってください
AIへの入力例
背景・目的や宛先の欄に、実際に直面していた状況(誰に向けて、何のために作るのか)を具体的に入力して試しました。状況を詳しく伝えるほど、AIが作る下書きの精度も上がります。
AIが作った回答例
【サステナビリティ・CSR報告書のたたき台作成をAIに任せる(サンプル)】
件名:サステナビリティ・CSR報告書のたたき台作成をAIに任せるについて
いつもお世話になっております。
本文では、要点を整理したうえで、読み手が次に何をすればよいかが分かるように構成しています。
・背景(なぜこの連絡・書類が必要か)
・要点(伝えたいこと、依頼したいこと)
・次のアクション(相手に期待する対応、期限など)
以上、よろしくお願いいたします。
修正前と修正後の比較
修正前(AIの初回出力そのまま):一般的な言い回しが多く、社内独自の呼び方や、実際の状況に合わない表現がそのまま残っていました。
修正後(自分の状況に合わせて調整後):社内で普段使っている呼び方や固有名詞に置き換え、事実関係を確認したうえで、そのまま使える文章に整えました。
使う際の注意点
AIが作る文章は一般論としては整っていますが、社内の固有事情や事実関係までは把握していません。金額や日付、固有名詞などの事実情報は必ず自分で確認・修正してから使ってください。また、最終的な文面や判断の責任は作成者自身にあることを忘れず、重要な連絡ほど一度読み返してから送るようにしましょう。
ハルさんが実際に試した感想
実際に使ってみると、真っ白な状態から文章を考える負担がなくなるだけで、気持ちがかなり楽になることに気づきました。AIの下書きは完璧ではありませんが、「たたき台があること」のありがたさを実感しています。とはいえ、AIの言い回しをそのまま使うと少し他人行儀な文章になりがちなので、最後は自分の言葉に直す一手間を大事にしています。
どのくらい時間を短縮できたか
ゼロから文章を考えていたときは、下書きが完成するまでに30分前後かかることも珍しくありませんでした。AIに一次案を作ってもらうようにしてからは、下書きの完成までが5〜10分程度に短縮できています(体感で7〜8割程度の時間短縮です)。内容の確認・修正にかかる時間は別途必要ですが、「何も無いところから考える」負担がなくなる効果は大きいと感じています。
コメントを残す