公開日:2026年7月19日更新日:2026年9月12日
会議でAIを使うとき、単に録音データを要約させるだけでは十分ではありません。会議前にゴールと論点を決め、会議中の発言を記録し、会議後に決定事項・担当者・期限へ変換して初めて、実務で使える記録になります。
この記事では、アジェンダ作成、動画・音声の文字起こし、議事録、意思決定ログ、ToDo抽出を一つの流れとして整理します。AIに任せる範囲と、人が確認すべき点もあわせて紹介します。
AIを使った会議記録の全体像
- 会議の目的と終了条件を決める
- 論点と時間配分を含むアジェンダを作る
- 参加者の同意を得て音声・動画・メモを記録する
- AIで文字起こしと一次要約を作る
- 決定事項、保留事項、ToDo、担当者、期限を分ける
- 事実とニュアンスを人が確認して共有する
会議前:アジェンダを作る
アジェンダには、議題だけでなく「この会議で何を決めるか」「誰が判断するか」「何分使うか」を入れます。情報共有だけの項目と、意思決定が必要な項目を分けると、時間を使う場所が明確になります。
次の条件で会議アジェンダを作ってください。
会議名:[名称]
目的:[何のための会議か]
終了時に決めたいこと:[決定事項]
参加者と役割:[参加者/意思決定者]
所要時間:[分]
事前資料:[資料名]
議題:[候補]
各議題を「目的/担当者/時間/期待する結論」に分け、
最後に未決事項を扱う時間を5分確保してください。
会議中:文字起こしの前に確認すること
録音・録画を行う場合は、参加者への説明と同意、社内ルール、保存期間、閲覧権限を先に確認します。顧客情報、人事情報、未公開の経営情報を、許可されていない外部AIへ入力してはいけません。
- 話者名または役割が分かる記録を残す
- 資料名や数値の出典をメモする
- 聞き取れない箇所を推測で埋めず「要確認」とする
- 録音データの保存場所と削除時期を決める
会議後:議事録を作るプロンプト
以下は会議の文字起こしです。入力内容だけを使い、議事録を作ってください。
会議名:[名称]
日時:[日時]
参加者:[役割または仮名]
会議の目的:[目的]
文字起こし:
[個人情報・機密情報を除いた記録]
出力形式:
1. 要点(3〜5項目)
2. 決定事項
3. 保留事項
4. ToDo(担当者/期限/完了条件)
5. 次回確認すること
6. 聞き取れない箇所・事実確認が必要な箇所
条件:
・入力にない決定、担当者、期限を補わない
・意見と決定事項を区別する
・不明な点は「要確認」と記載する
意思決定ログに残す項目
議事録が「何を話したか」の記録なら、意思決定ログは「何を、なぜ決めたか」の記録です。後日、前提条件が変わったときに判断を見直しやすくなります。
| 項目 | 記録内容 |
|---|---|
| 決定 | 最終的に採用した案 |
| 背景 | 解決したかった問題 |
| 選択肢 | 比較した案と見送った理由 |
| 根拠 | データ、制約、判断基準 |
| 決定者 | 承認した役割・担当者 |
| 見直し条件 | 再検討する時期や条件 |
次の議事録から意思決定ログを抽出してください。
各決定を「決定内容/背景/比較した選択肢/判断理由/決定者/見直し条件」に分けてください。
議事録に書かれていない項目は推測せず「記載なし」としてください。
[議事録]
ToDoを実行可能な形にする
「資料を確認する」のような曖昧なToDoでは、会議後に止まりやすくなります。担当者、期限、成果物、完了条件まで整理します。担当者や期限が発言されていない場合は、AIに決めさせず、未設定として責任者へ確認します。
次の議事録からToDoだけを抽出してください。
表形式で「タスク/担当者/期限/成果物/完了条件/根拠となる発言」を示してください。
担当者や期限が不明な場合は「未設定」とし、推測しないでください。
重複するタスクはまとめ、判断待ちの項目はToDoと分けてください。
[議事録]
共有前の確認表
- 発言者、固有名詞、数値、日付は正しいか
- 提案や意見を決定事項として扱っていないか
- 担当者本人がToDoの内容と期限を認識しているか
- 重要な反対意見や前提条件が抜けていないか
- 共有範囲に不要な個人情報や機密情報がないか
- 録音・録画の保管と削除が社内ルールに合っているか
まとめ
AIは、会議を自動的に良くする道具ではなく、記録を整理して確認しやすくする補助役です。会議前にゴールを決め、会議後に決定事項とToDoを人が確認する仕組みを作ることで、議事録を「残すだけの文書」から「次の行動につながる記録」へ変えられます。
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