公開日:2026年7月28日更新日:2026年8月30日
見積書の集計、在庫の棚卸表、月次売上の合計……Excelで「関数さえ組めれば一瞬なのに」と感じる作業は多い。関数を覚える時間がない、VLOOKUPやSUMIFSの書き方をその都度検索している、という担当者は、関数作成そのものをAIに任せてしまうのが早い。
なぜこの業務から始めるべきか
Excel関数の作成は「入力(やりたいこと)」と「出力(数式)」がはっきりしており、AIが最も得意とする作業の一つ。専門知識がなくても、日本語で条件を説明するだけで実用的な数式が返ってくるため、導入のハードルが低く、効果を体感しやすい。
具体的な手順
①どのセル範囲に、どんな条件で、何を計算したいかを日本語でそのまま書き出す(例:「B列が「東京支店」かつC列が「6月」の行のD列を合計したい」)
②AIに「Excelで使える数式にしてください。関数名と使い方も説明してください」と依頼する
③返ってきた数式をコピーし、まず1行だけ試しに入力して結果を確認する
④意図した結果と違う場合は、実際の値やエラーメッセージをそのままAIに伝えて修正してもらう
⑤正しく動いたら他の行・シートにコピーし、最後に手計算やピボットテーブルの数字と突き合わせて検算する
つまずきやすい点
セルの参照が「相対参照」か「絶対参照($マーク)」かの違いをAIが自動で判断してくれるわけではなく、コピーした途端に範囲がずれてエラーになることがある。また、実際の列名・シート名を伝えずに「集計して」とだけ依頼すると、的外れな数式が返ってくる。列名やサンプルデータを具体的に示すことが近道。
効果・まとめ
ある企業では、月次の支店別売上集計にSUMIFS関数を導入し、これまで30分かかっていた手作業の合計作業が数分に短縮された。関数を「覚える」のではなく「その都度作ってもらう」という発想に変えるだけで、Excel業務の負担は大きく減らせる。
実際に使えるプロンプトと回答例
コピーしてそのまま使えるプロンプト
あなたは実務経験の豊富なビジネスパーソンです。以下の条件で「Excelの関数・数式作成をAIに任せる」の文章を作成してください。
条件:
・要点を漏れなく、かつ簡潔にまとめる
・読み手が誤解しないよう、やさしい言葉を使う
・背景・目的:[ここに具体的な状況を記入]
・宛先・対象:[ここに宛先や対象者を記入]
・希望する分量:[例:A4半分程度、300字程度 など]
・[ ]内は実際の状況に合わせて置き換えて使ってください
AIへの入力例
背景・目的や宛先の欄に、実際に直面していた状況(誰に向けて、何のために作るのか)を具体的に入力して試しました。状況を詳しく伝えるほど、AIが作る下書きの精度も上がります。
AIが作った回答例
【Excelの関数・数式作成をAIに任せる(サンプル)】
件名:Excelの関数・数式作成をAIに任せるについて
いつもお世話になっております。
本文では、要点を整理したうえで、読み手が次に何をすればよいかが分かるように構成しています。
・背景(なぜこの連絡・書類が必要か)
・要点(伝えたいこと、依頼したいこと)
・次のアクション(相手に期待する対応、期限など)
以上、よろしくお願いいたします。
修正前と修正後の比較
修正前(AIの初回出力そのまま):一般的な言い回しが多く、社内独自の呼び方や、実際の状況に合わない表現がそのまま残っていました。
修正後(自分の状況に合わせて調整後):社内で普段使っている呼び方や固有名詞に置き換え、事実関係を確認したうえで、そのまま使える文章に整えました。
使う際の注意点
AIが作る文章は一般論としては整っていますが、社内の固有事情や事実関係までは把握していません。金額や日付、固有名詞などの事実情報は必ず自分で確認・修正してから使ってください。また、最終的な文面や判断の責任は作成者自身にあることを忘れず、重要な連絡ほど一度読み返してから送るようにしましょう。
ハルさんが実際に試した感想
実際に使ってみると、真っ白な状態から文章を考える負担がなくなるだけで、気持ちがかなり楽になることに気づきました。AIの下書きは完璧ではありませんが、「たたき台があること」のありがたさを実感しています。とはいえ、AIの言い回しをそのまま使うと少し他人行儀な文章になりがちなので、最後は自分の言葉に直す一手間を大事にしています。
どのくらい時間を短縮できたか
ゼロから文章を考えていたときは、下書きが完成するまでに30分前後かかることも珍しくありませんでした。AIに一次案を作ってもらうようにしてからは、下書きの完成までが5〜10分程度に短縮できています(体感で7〜8割程度の時間短縮です)。内容の確認・修正にかかる時間は別途必要ですが、「何も無いところから考える」負担がなくなる効果は大きいと感じています。
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